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文化人切手「野口英世」の使用例


写真の2通のエンタイアは同一人宛ての書留便で、一見同じものに見えますが、左側は第1種版、右側は第2種版です。判別の仕方は、第2種版が印面下部の左端横線が一直線であるのに対し、第1種版のそれには段差がついています。そのほかにも、印面寸法の違い、額面数字のゼロの中の横線の本数違いなどがあるようですが、私にはこの方法が一番判りやすいです。

郵政省では、文化人切手の発行にあたって、普通切手の代替えとして使用してもらうことを想定し、当時の記念切手の、およそ10倍もの数を発行しました。そのために、製版には2つの転写ロ―ルが使われ、その結果このような違いが生まれたようです。これらの差異は発行当初は気づかれませんでしたが、後に知られるようになりタイプⅠ.タイプⅡに区別されるようになりました。この切手が発行された昭和24年(1949)末から25年(1950)は、和文櫛型印の変換期にも当たりC欄都道府県名、C欄Z型時刻表示、C欄戦後型のそれぞれに局名右書・左があり消印のバラエティーを揃えるのも楽しいものです。また、一部を省き文化人切手のシートには耳紙に版番号が印刷されており、いろいろと楽しめるシリーズです。

(参考文献) 内藤陽介著「解説・戦後記念切手」・天野安治著「戦後記念切手は使用済が面白い」

近江支部 酒田義博 (代理投稿:永吉)